この関係に名前をつけるとするならば
「あなたの香り、好きだな」
そう言われてから、わたしはわたしの香りが特別になった。
溺れるような蝉の声と暑い日差しの中で笑う彼女に気がつけばわたしは滲むような好意を抱いていた。
夏の祭り、冬を越え、桜が散って、また冬が来る。
彼女とわたしの関係は季節のように変わっていく。
「わたしは、好きだった…」
わたしと彼女は、恋人だという関係が正しかった。わたしの中ではそうあり続けたかった。
季節はまた静かにページをめくり、昨年は彼女と並んで見た六花が、また、空を舞い始めた。
※全5話完結
そう言われてから、わたしはわたしの香りが特別になった。
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夏の祭り、冬を越え、桜が散って、また冬が来る。
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「わたしは、好きだった…」
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