忘却の思い込み追放勇者 ずっと放置され続けたので追放されたと思ったのだけど違うんですか!?
「俺は追放されたのだ……」
その者はそう思い込んでしまった。魔王復活に備えて時の止まる異空間へ修行に出されたまま1000年間も放置されてしまったのだから……。
魔王が勇者に討たれた時、必ず復活して復讐を果たすと言い残した。後に王となった元勇者は自身の息子を復活した魔王との戦いの切り札として育成するべく時の止まった異空間へ修行に向かわせる。その者、初代バルディア国王の第1王子にして次期勇者候補クミン・バルディア16歳。
魔王戦に備えて鍛え続けるクミンだが、復活の兆しがなく100年後も200年後も呼び戻される事はなかった。平和過ぎる悠久の時が流れて500年……、世の人々はもちろんの事、王家の者まで先の時代に起きた魔王との戦いを忘れてしまっていた。それはクミンの存在も忘却の彼方へと追いやられ放置状態となった事を意味する。父親との確執があったクミンは思い込む、「実は俺に王位を継承させない為の追放だったのではないか?」
1000年経った頃。偶然にも発見され呼び戻される事となった。1000年も鍛え続けたお陰で破格の強さを身に着けたのだが、肝心の魔王が復活していないのでそれをぶつける相手もいない。追放されたと思い込んだ卑屈な勇者候補の捻じれた冒険が幕を開ける!
その者はそう思い込んでしまった。魔王復活に備えて時の止まる異空間へ修行に出されたまま1000年間も放置されてしまったのだから……。
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