シロトラ。
――夕暮れに染まる世界の中。
閑静な住宅街から、少し離れたひとけのない公園の真ん中。
高校三年生、もしくは大学一年生といったところの青年数名が、ぞろぞろと二人の少女を取り囲んでいる。
夕暮れであろうとなかろうと、その公園には人通りが少ないこともあって、こういう『いざこざ』の収拾場所にはひそかにうってつけとされている。
少女の容姿は異様なものだった。
黒いファーつきのポンチョ。わずかに見える制服のスカートからは、これまた黒いタイツに包まれた細身の足が見えている。
白髪は長く、夕日に反射してオレンジ色に輝いていたが、しかし無造作にそれは後ろで一本にまとめられていた。
身長は一四五センチほど。華奢な体躯は、中学生だといわれても、小学生だといわれても、まあ納得できるほどである。
透けるように白い肌は、どこか病的だ。
それでいて顔立ちは整っている彼女は、しかし決して告白を受けようとかそういうつもりでここに立っているのではないのだった。
◇◇◇
――彼女の名は『シロトラ』。
市内では悪名高き悪童の名前。神社で預かるじゃじゃ馬娘。
これは。
蘆屋虎子というその少女の、将来を決める物語である。
※2013年頃に書き上げた小説で、とある専門学校の課題素材としてお貸ししたことがあります。
※完全に書き上げた作品ですが一部気になった部分は随時手直ししていく可能性があります。
※別の場所でも同じ作品を投稿しております。ご了承ください。
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高校三年生、もしくは大学一年生といったところの青年数名が、ぞろぞろと二人の少女を取り囲んでいる。
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少女の容姿は異様なものだった。
黒いファーつきのポンチョ。わずかに見える制服のスカートからは、これまた黒いタイツに包まれた細身の足が見えている。
白髪は長く、夕日に反射してオレンジ色に輝いていたが、しかし無造作にそれは後ろで一本にまとめられていた。
身長は一四五センチほど。華奢な体躯は、中学生だといわれても、小学生だといわれても、まあ納得できるほどである。
透けるように白い肌は、どこか病的だ。
それでいて顔立ちは整っている彼女は、しかし決して告白を受けようとかそういうつもりでここに立っているのではないのだった。
◇◇◇
――彼女の名は『シロトラ』。
市内では悪名高き悪童の名前。神社で預かるじゃじゃ馬娘。
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