私に愛を証明したい? はい。証明してから言ってください。

私はマチルダ・ツィルヒャー。父が爵位を買ったので、一応、男爵令嬢です。
14才からガイサー侯爵夫人ヨハンナ様の侍女をしてきました。
この10年の間に旦那様が亡くなり、嫡男のフレディー様が爵位を継承しました。
そして、地獄のような日々が……

「残念だったわね、マチルダ! フレディーは婚約したから!!」

なぜかいじめられる私。
フレディー様を狙うなんて、烏滸がましい事は考えた事もありませんよ。
それはヨハンナ様もわかっているようで、本当にいじめたいのは私ではなく……

「あんたみたいな小娘がガイサー侯爵家に相応しいと思ってるの!?」

と、フレディー様の婚約者を苛めまくり、婚約破棄へと追い込む事8件。
こんな継母がいたのでは、そりゃ、結婚も考え直すというものでしょう。


「マチルダ。君は10年も母と一緒にいるね。立派だよ」
「……はい」

いやいや。
私は侍女として仕事をしていただけです。

「待ってくれ、マチルダ! 私は……ずっと君を想っていたんだ!!」

そんなの、ぜんぜん心に響きませんよ?
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