離した手のひらは空に透かして。
高校三年生の羽石ことりは、ずっと憧れていた美術大学への進学も決まり、あとは卒業式を待つのみとなっていた。
幼なじみで恋人同士の奏と高校最後の日常を謳歌していると、女手一つでことりを育ててくれていた母が倒れてしまう。
母はなんとか一命を取り留めたものの、右半身に障害が残ってしまった。
進学か、母か。ことりは進路を迷い始める。
迷いを奏に相談するが、ことりは厳しく批難されてしまい……。
結局、進学か帰郷か決められないまま学校が始まる。奏と会うことに気まずさを感じて登校するが、奏は学校に来なかった。
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