感情不在の少年と、余命一年の少女が出会ったら
「じゃあ、私と一緒に旅に出ましょうよ」
そう言って差し出された彼女の手を。しばらく見て――――視線を落として、もう一度、見て。
頭では正しくないことだって分かっていたはずなのに、どうして取ってしまったのか。
今でも、よく分からないままだった。
「必要じゃないから、なくなっちゃうのね」
「見送ってるのは、どちらかしらね」
ラーメンを食べて、遊覧船を見て。
旅と言うにはささやかすぎる時間を、過ごして。
「アンタは――――一年あったら、何する?」
その答えを出すまでに、かけた時間は――――。
大人になりきれない彼と彼女が過ごした、ほんの少しの旅のお話。
※カクヨム様、小説家になろう様にも掲載させていただいています。
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