記憶を持ったままどこかの国の令嬢になった
「このマンガ面白いんだよ。見て」
友人に言われてマンガをダウンロードして大人しく読んだ。
「君はないね。尻軽女にエルマンは似合わないよ」
どこぞの国の物語でのお見合い話から始まっていた。今はやりの異世界の物語。年頃にして高校生くらいなんだけど異世界の住人は見るからに大人っぽい。
「尻軽ですって!」
「尻軽だろう? 俺が声をかけるとすぐに付いてくるような女だ。エルマンの事だけを見てくれる女じゃないと俺は認めない」
「イケメンだからって調子に乗っているんじゃないでしょうね! エルマン様! この男は言葉巧みに私を連れ出したんですよ!」
えっと、お見合い相手はエルマンって人なんだよね? なんで一言も発さないのよ!それに対して罵り合う2人。
「もういい。貴女とは縁がなかったみたいだ。失礼」
冷酷な視線を令嬢に向けるとエルマンはその場を去る。はぁ? 見合い相手の女にこんな冷たい態度を取るなら初めから見合いなんてするなっての! もう一人の男もわざとこの令嬢に手を出したって事!? この男とエルマンの関係性がわからないけれど、なんとなく顔も似ているし名前も似ている。最低な男だわ。と少し腹がたって、寝酒用のワインを飲んで寝落ちしたのだった。
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