「お前の物語など誰も読まない」と追い出されましたが、魔王陛下が熱烈な読者でした
「今日は本の続きではなく、あなたと会いたかった」
小説家のルシアンは、長年取引してきた出版商から「お前の物語など誰も読まない」と新作の刊行を打ち切られる。
原稿と権利を取り戻して関係を終えた彼が、小さな読書会で出会ったのは、擦り切れるほど自分の本を読み込んだ男だった。
好きな場面を細部まで覚え、気に入らない結末には真剣に腹を立てる。
そんな熱烈な読者・ゼファーの正体は、魔族の国を治める王陛下。
感想を語れば止まらない王と、物語のことなら王にも言い返せる小説家。
同じ一冊を違うふうに読む楽しさから、二人は次に会う約束を重ねていく。
けれど、本を持たずに出かけた日。
隣にいる男の好みを知り、ただ一緒に過ごす時間を選ぶうち、ルシアンの胸には、感謝だけでは収まらない欲望が芽生えていた。
一方、独立した作者を従わせようと、元出版商は印刷所や書店へ圧力を掛け始める。
それでも、自分の物語を待つ人へ、自分の手で届けたい。
もう、原稿も生き方も、あの男には預けない。
威厳ある魔王×対人関係には慎重な小説家。
作品への愛から、書いていない本人まで欲しくなる、大人の溺愛ファンタジーBL。
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