【完結】『それ』って愛なのかしら?
「質問なのですが、お二人の言う『それ』って愛なのかしら?」
わたくしは、目の前で肩を寄せ合って寄り添う二人へと質問をする。
「な、なにを……そ、そんなことあなたに言われる筋合いは無い!」
「きっと彼女は、あなたに愛されなかった理由を聞きたいんですよ。最後ですから、答えてあげましょうよ」
「そ、そうなのか?」
「もちろんです! わたし達は愛し合っているから、こうなったんです!」
と、わたくしの目の前で宣うお花畑バカップル。
わたくしと彼との『婚約の約束』は、一応は政略でした。
わたくしより一つ年下の彼とは政略ではあれども……互いに恋情は持てなくても、穏やかな家庭を築いて行ければいい。そんな風に思っていたことも……あったがなっ!?
「申し訳ないが、あなたとの婚約を破棄したい」
「頼むっ、俺は彼女のことを愛してしまったんだ!」
「これが政略だというのは判っている! けど、俺は彼女という存在を知って、彼女に愛され、あなたとの愛情の無い結婚生活を送ることなんてもう考えられないんだ!」
「それに、彼女のお腹には俺の子がいる。だから、婚約を破棄してほしいんだ。頼む!」
「ご、ごめんなさい! わたしが彼を愛してしまったから!」
なんて茶番を繰り広げる憐れなバカップルに、わたくしは少しばかり現実を見せてあげることにした。
※バカップル共に、冷や水どころかブリザードな現実を突き付けて、正論でぶん殴るスタイル。
※一部、若年女性の妊娠出産についてのセンシティブな内容が含まれます。
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