婚約者は私から全てを奪った従姉妹との愛を正当化するくせに婚約破棄はしてくれません
侯爵令息ジェフリー・ブラウンにとって、婚約者とは奴隷なのかもしれない。
自称天然の従姉妹ナンシー・ハーノイスは、私ルルワの婚約者に容赦なく甘える。
口元にはべっとりつけたチョコ。
拭って~とばかりに突き出すナンシー。
ジェフリーはその口元から、仕方がない子だなぁ~と言いながら指先でチョコを拭う。 そしてジェフリーの指についたチョコをナンシーは赤い舌を見せつけぴちゃぴちゃと舐めるのだ。
不満が視線に現れれば、ジェフリーは笑って見せる。
「それは嫉妬かい? 彼女の心は見た目よりずっと幼く純粋なんだ。 僕は子供を相手にしているだけ。 それに比べ、僕は君を僕の婚約者、未来の妻として見ている。 だからこそ、僕の未来の妻として僕を支える事を求めているんだ」
虚しさが募る。
だけど……両親を事故で失くし、爵位を追われ平民となり、当然領地は失われた私には味方は無く、優しいブラウン侯爵夫婦の娘になる事だけに希望を求めてしまった。
一人は嫌。
そんな私に彼は付け入ってくる。
自称天然の従姉妹ナンシー・ハーノイスは、私ルルワの婚約者に容赦なく甘える。
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