銀河をカケル逃避行 ~5億の借金持ち宇宙海賊、うっかり禁忌を破り愛で詰む~
「ククク、ああ、金、カネ、かね……! ああ、たまらねえぜ……!」
笑ってくれ。今の俺は、ただの「金」の亡者だ。 かつてはコンドル王国のエリート騎士候補生? そんな栄光は、王族暗殺未遂なんていうふざけた濡れ衣と一緒に、銀河の彼方へ消え去った。
今や俺、ベレット・クレイは、借金まみれの落ちぶれ宇宙海賊。 銀河の掃き溜めで、安酒とネオンに溺れながら燻(くすぶ)るだけのクズ野郎さ。負債総額、5億クレジット。笑える額だろ?
そんな俺のドブ板人生に、とんでもない博打(ヤマ)が舞い込んだ。 依頼主は、かつての恩師ガルム。 報酬は、俺の人生ごと買い戻せる破格の「6億クレジット」。 条件はたった一つ。厳重に封印されたコンテナを運ぶこと。そして――『決して、中身を見るな』。
だがな、俺は運の悪い男だ。 ワープドライブの静寂の中、嫌な予感に背中を押されて、俺はその「禁忌」を犯した。 封印を破ったコンテナの中身。 そこに眠っていたのは、兵器でも財宝でもねえ。コールドスリープカプセルに浮かぶ、たった一人の少女だった。
「ベレットが望むなら、私のこの身体だって! あなたに、全部、あげるから……!」
目を覚ました彼女――かつての王国の学園の後輩であり、銀河の未来を予知する『星詠の巫女』ミューは、無垢な瞳でそう告げた。 銀河の誰よりも重く、熱っぽく、狂おしいほどの愛を込めて。
だが、運命ってやつは残酷だ。 彼女を狙って動き出したのは、銀河を牛耳る「惑星企業連合」に「アンドロメダ正教会」。 さらには、コンドル王国の艦隊までもが、俺たちの行く手を阻む。
さらに、銀河の重力は妙なモンまで引き寄せやがる。 仮面の下に悲しき過去を隠した、3億の賞金首である妖艶な女海賊ローズマリー。 聖なるヴェールを纏い、重火器をぶっ放すシスター・ミンクス。 復讐の炎を燃やす、生意気な天才メカニック少女ユウキ。
どいつもこいつも、“訳あり”な女たちばかりだ。
逃げ場のない戦火の宇宙(そら)。 守るべきは6億の金か、それとも女の涙か。 失われた過去を背負い、俺は再び硝煙の渦中へと飛び立つ!
銀河の深淵で、二つの魂が共鳴する時――フォワードが覚醒する。
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