文官は夜に微笑う
王城で開かれるパーティーには時折一際華やかな男が現れる。
その品のある所作から彼がどこかの貴族の令息なのは間違いないが、誰も特定には至れない。
ただ毎回男に声をかけ、そのまま一夜を共にして消えるだけだ。
そんな男が今回声をかけたのは、噴水で項垂れていた一人の男だった。
どうやら婚約者を親友に寝取られてしまったらしい。
「俺が忘れさせてやろうか?」
それはいつものように軽い誘いのつもりだったが…。
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