潮を渡る骨
頭上を船底が通る朝、俺の骨が盗まれた。
日本で病死した記憶を持つトマは、六本の肢と七枚の弓骨を持つ種族ラハル。盗人を追って空の海へ出た彼には、町へ帰るための舟も用意されていた。
それでも、逆さの森と見知らぬ港を見たくて船に残った。
生きた骨で受けた力は、別の骨や足場へ渡せる。だが届かないものも、支えきれない重さもある。
護衛に退き方を教わり、なぜか骨の先生に雇われ、火を食う谷と硝子の雨を越えていく。出会った仲間にも、戻る家や譲れない仕事があった。
戦い、教え、失い、作り直す。自分の身体で道を拓く、人外転生冒険譚。
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