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Act 3. 学園に入った鳥

愛しい半身(side:Ibuki)※※

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※R18/双子近親

(Ibuki.side)

「来い」

 腕の袖で涙を拭き、僕は織の言葉をバネに、目の前のピンク色の唇に貪りついた。唾液を交換するように舌を絡め合い、舌先で喉の奥から上の歯の裏にかけてなぞっていく。

「ふっ……ん……」

 感じているのか織が眉を寄せ、鼻に抜けるような声を出した。
 お互いの吐息。
 水音と、鼻に抜ける織の声。
 快楽から逃れようとする織の眉に寄せた表情。

 織の全てが僕の頭をおかしくさせる。
 まるで媚薬を飲んだかの様に、思考が欲望へとなだれ込む。

「んっ……」

 唇を離すと、織がとろんとした目で見上げてきた。その濡れた瞳に抑えていた欲望が決壊したように感じた。
 余裕なんて一つもない。今だって、今までだって。
 もう一度唇に噛み付きながら、部屋着を押し上げて、左手で胸の突起を弄る。

「…っ…ぅん」

 右手は下着の中に手を入れ、太ももの裏筋から織の雄の周りにかけて手を這わす。

「あっ……やめっ、ろ」

「やめない」

 あくまで中心に触らない僕にもどかしさを感じているのか、織の腰が揺れた。縋るような織の瞳が、僕を捉える。
 心が満たされていく気がした。

「触ってほしい?」

「分かってる、だろ」

「勿論、織の事なら」

「早くしろっ…」

「痛かったら言って」

「ん」

 その言葉を合図に、僕は織の雄に手をかけた。

 既に限界近くまで屹立に指を這わせ、膨らんだ所の形を辿る。
 胸の突起をいじり、織に口づけをしながら、右手は鈴口を親指で白濁を塗り広げながらくちゅくちゅと転がすように撫でる。

 小さな白濁の入り口に指を押し付けると、織の身体がビクッと跳ねた。

「ぁっ…!」

 小さな喘ぎと共に、白濁が溢れ出してくる。脱力する織の身体と、上下に大きく動く胸。あまりの早さ相当恥ずかしかったのか、織は両腕で自分の顔を覆い隠してしまう。
 織のプライド的に、弟より早くイクのは許せなかったのだろう。

 孤高なプライド。揺るがない瞳。

 いつだって織は、僕に正しい道を示してくれた。
 頭の出来なんて最初から違う。
 双子だけど、織は天才で、僕は出来損ないだ。
 だけど、そんな僕にずっと付いててくれた。僕が分かるまで、何度も何度も教えてくれて、励ましてくれた。

 僕だけが織を独り占め出来た。

 勉強が出来れば、誰よりも一番に織が喜んでくれた。アメリカにいる時も、自分の事よりも、一番に僕の事を考えてくれた。

 一番身近な存在。
 愛しくて自慢の僕の半身。

 だけれど、織の中に、時折他の誰かを感じる時がある。
 それが酷く遠くに感じて、不安に押しつぶされそうになる。

 そんな織と、やっと一つになれるんだ。
 これ以上の幸せが、この世の中にあるはずがない。

「隠さないで」

「嫌、だ」

「僕を見て」

 白濁に濡れていない方の左手で、織の腕を解くと、涙に濡れた織が恥じらいながら目を逸らす。

「可愛い」

「お前のが、可愛い」

「愛しくて、胸が張り裂けそう。……世界に織だけ居ればいい」

 誓いのような触れるだけのキスをした。

(side:Ibuki end)
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