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カフェと友達

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  俺と猫助はイチゴのショートケーキも注文した。食い意地が張っているねと言われそうだがにゃんぴが食べているイチゴのショートケーキがめちゃくちゃ美味しそうだったのだから仕方がないだろう。

  なんて、俺は言い訳をしながらイチゴのショートケーキを食べた。やっぱり注文して良かった。

  だって、イチゴのショートケーキはイチゴの甘酸っぱさとふわふわのスポンジにそれからほどよい甘さの生クリームがそれはもう美味しくて俺を幸せな気持ちにしてくれるのだから。

「猫太君に猫助君はわたしの真似をしてイチゴのショートケーキまで頼むんだから食いしん坊だね」

  にゃんぴは呆れた顔で俺達の顔を交互に見るんだけど……。

「にゃんぴこそイチゴのショートケーキ二個目だよな」

  俺はにゃんぴの顔をジロリと見て言った。

「あらま、そっかな?」

  にゃんぴは肉球のある可愛らしいその手で頭をぽりぽりと掻いた。

「そうだよ~俺達のこと言えないよね」

  猫助もにゃはと笑いながら言った。

「……まあね、君達と友達なんかやってると食いしん坊になるんだよ」

  にゃんぴは照れ臭そうに笑い紅茶を飲んだ。

  そんなにゃんぴに俺達は「食いしん坊仲間じゃん」と言って笑った。

  やっぱりなんだかんだ言っても猫助とにゃんぴは俺の大切な友達だよな。そう思うと心がほんわかとした。

  楽しくて和やかなティータイムだった。俺がにんまり笑いイチゴにフォークを刺したその時、猫助が、

「あ、そうだ、人間探しをしようって猫太と話していたんだぜ」と言った。

   そうだった。俺以外の人間を探すことを思い出した。
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