世界は恋で溢れている
“それ”が見えるようになったのは、物心がついた辺りだろうか。
最初の頃は触れてはいけないと思い、“それ”に引っ掛からないように歩いていたから、周りから見たら変な動きをしている子供だったかもしれない。
目の前に行き交う“それ”は生活をする上でとても煩わしかった。しかし、不思議と切ってしまおうと思ったことは無かった。切ってしまうのはいけないことだと、潜在的に感じていた。
誰彼構わず見えてしまう“それ”は、一体何なのか。
正体がわかった時には、見え始めてからかなり時間が経っていた気がする。
最初の頃は触れてはいけないと思い、“それ”に引っ掛からないように歩いていたから、周りから見たら変な動きをしている子供だったかもしれない。
目の前に行き交う“それ”は生活をする上でとても煩わしかった。しかし、不思議と切ってしまおうと思ったことは無かった。切ってしまうのはいけないことだと、潜在的に感じていた。
誰彼構わず見えてしまう“それ”は、一体何なのか。
正体がわかった時には、見え始めてからかなり時間が経っていた気がする。