意気地なし小説一覧

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外を自由に飛んでいた綺麗なアゲハ蝶を、この手で掴んで殺してしまった。私は、恨まれているだろうか。それでも、許してもらえるだろうか。 山中の屋敷の一室に半年ほど前から閉じ込められている私には、鉄格子の嵌った窓から外を覗くくらいしか娯楽がない。人が通りかかることはなく、来るのは野鳥や虫ばかり。今日は鮮やかな色のアゲハ蝶が近くを飛んでいたので、捕まえて部屋へ放そうと鉄格子の隙間から手を伸ばした。
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文字数 2,011 最終更新日 2022.08.07 登録日 2022.08.07
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