絶望的な滑舌小説一覧

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技術革新により、超長距離ワープが可能となった日本では、別の世界に行けるようになっていた。 ワープの際に肉体が変質し、スキルと呼ばれる特殊能力に目覚めることが判明した。 別世界での冒険を配信する異世界配信が流行し、 若者達は有名配信者を目指した。 主人公の後藤勇太(ごとうゆうた)もその一人。 一攫千金を夢見て旅に出た。 「よし、やるか! 一発逆転を狙うには異世界配信しかない!」 世界的な異世界配信サイト『ワールドキャスト』に接続し、配信を開始した。 「あ、あー。えっと、初めまして勇太って言います。これから異世界配信を始めます」 コメ:初見です。 コメ:アタリのスキルを引けるといいね! ワープの光に包まれると、体が浮いたような不思議な感覚に陥る。 脳内にスキルの情報が流れた。 「あなたはスキル『絶望的な滑舌』を獲得しました」 足裏に地面を感じて目を開けると、赤い絨毯が敷き詰められた広い場所に居た。 「じぇちゅびょうちぇきにゃきゃちゅじぇちゅぢゃっちぇ?」 ※絶望的な滑舌だって? コメ:滑舌ワロタwww コメ:ハズレスキルキターw どうやら、滑舌が悪くなるだけのスキルのようだ。 「この光は! もしや、伝説の勇者ではないか?」 声の先には王様のような男が座っている。 「世界は魔王により滅亡の危機に瀕している。勇者よ、世界を救ってくれぬか?」 滑舌が悪くなった一般人に何を期待しているのだろうか。 コメ:そのスキルで魔王倒したら三億のマネーチャットやるよw ……三億だと? 「みゃおうちゃおしましゅ!」 ※魔王倒します! コメ:無理だろ!w コメ:お前に何ができんねんwww 三億のために俺は魔王を倒す! ―――――――――――――――――――――――――― 勇太のセリフは、滑舌が悪いため※で翻訳しています。
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文字数 161,523 最終更新日 2023.10.22 登録日 2023.09.17
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