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瀏亮に響く光子~最高峰~ 【遠い未来でも、遥かな宇宙でもない。実在する物理学を基にしたSF】

地球の磁場が裂けるその場所に、彼はいた。 飄々とした笑顔の裏に、かけがえのない人を亡くし、消えない喪失を抱えながら。 見えない力に魅せられ、世界を渡り歩く青年、カイト。 ――その正体は、二十歳を前に学位論文を書き上げた、天才物理学者。 古文書に残る赤いオーロラ、地磁気の反転、そして宇宙から墜ちてきた隕鉄――ウィドマンシュテッテン構造。そこには、普通なら一瞬で消えるはずの量子情報が、壊れ(デコヒーレンス)を免れて眠っていた。 謎を追い、辿りついたのは、世界の頂。 ――そう信じていた。足元が崩れる音を、聞くまでは。 すべては二千年前、ある軍師が仕掛けた策。 宇宙のはじまりに引き裂かれた、光子の片割れ同士。どれほど離れても呼応する――量子のもつれ。 消えない情報が、ひとつの〈座標〉で再会する。それを結び直すのは、誰かの選択―― 魂が生まれ変わる物語ではありません。 実在する物理学をSFに仕立てていますが、予備知識も、数式もいりません。 ⋆・゜゜・.━━━━✦ ☽ ✦━━━━・゜゜・.⋆ 本作は、瀏亮に響く光子~記憶の座標~の別冊ですが、この章から読み始めていただけます。
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