ステレオタイプ小説一覧

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[注意(これを書いておかないと、タイトル詐欺になりそうなので)]  この作品は、表面上ミステリーの皮を被ってはいますが、いろいろとデタラメで、推理モノと言えるような代物ではありません。なので、真面目に推理をすると、後々に馬鹿を見ることになるかと思いますので、ご注意ください。  ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★  それにしても……と、フォークと口を動かしながら慎也は思う。 (こんなはずじゃ、なかったのにな……)  刑事を辞めて探偵事務所を開こうと決心した時、確かハードボイルドな探偵を目指していたはずなのに……。  テーブルの上には、チョコレートケーキ&ティーセットがあり。それを囲んでの、若者たちとのちょっと遅めの夕方のティータイム。  ああ、なんてアットホーム感のある光景なんだろう……。  ハードボイルド……。その響きとは、似ても似つかない。あまりにも掛け離れすぎている。  ハードボイルドは、どこへ行った?  やはり、煙草も吸えないような超甘党童顔男には、端からハードボイルドなど無理だったんだろうか。 (でも、まあ……これはこれでいいか)  結構楽しいし……。本当のところ、今ではもう、慎也の中にハードボイルドへの拘りはあまりなかったりする。  それどころか、幽霊の女の子までいる、一風変わったこの事務所の温かな家族的(アットホーム)な雰囲気を慎也はとても気に入っていた。  刑事だった頃にはなかった安らぎが、今の生活にはあった。  ハードボイルドの夢は破れたが、ユーモアミステリーの世界も悪くないものである。  ソファーに背をあずけ瞼を閉じると、半年前の出来事が脳裏に甦ってきた。 (──以上、「FILE・#1 神谷探偵事務所の諸事情」本文より抜粋) (現在、本作品は「アルファポリス」と「小説家になろう」にて掲載しています。)
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文字数 139,030 最終更新日 2018.12.22 登録日 2018.11.24
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