SF 救済 小説一覧
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3件
1
わたしのかみさま
神様は、私を助けなかった。
父を亡くしてから六年。
高校生の詩織は、人の心を支えるために開発された対話型AI《カミ》のモニターとなる。
それは“神”として設計された存在だった。
正しさを返すAIと、喪失を抱えた少女。
対話を重ねるうちに、少しずつ変化していくものがあった。
これは、救済を与える物語ではない。
消えない問いと共に生きるための、静かなSF短編。
2
猫が隠した星 〜楽園へ行く前に、片づけることがある人たち〜
宇宙では、不幸はとっくの昔に解決された問題だった。
ただ地球だけが、三匹の猫によって隠されていた。
ある日、地球を見つけた異星人が、救済を届けにやってくる。
病気も、老いも、飢えもなくなる。
死んだ人にも、また会える。
楽園へ通じる扉は、誰の前にも開かれる。
罠ではない。善意は本物だった。
人類は、圧倒的に救われた。
けれど、それでも行かない人がいる。
いつものパチンコ屋から離れたくない男。
自分を傷つけた連中が、先に幸せになることを許せない人。
もう誰も眠っていない墓を、最後まで掃除する老人。
救済の使者は、そんな人々のもとを訪ね、話を聞き、ときには一緒にパチンコを打つ。
楽園に行く前に、片づけることがある。
それが本人にも分からないから、話は少し長くなる。
途方もない救済と、すぐには救われきれない人々を描く、SFブラックユーモア。
3
桜前線、北上す ―「極彩色の静止した爆発」―
「世界から音が消え、日本は『桜』に飲み込まれた」
2126年3月15日。鹿児島から始まった桜前線は、例年通りの春の訪れではなく、人類の終焉の合図だった。
秒速3メートルで北上する「花の壁」は、文明を粉砕し、吸い込んだ人々を美しい樹木へと変質させていく。
逃げ場のない終末の中、自衛官の紗世と解析官の暁人が見たものは、絶望か、それとも救済か。
散りゆく花びら一枚一枚に宿る、失われていく記憶の物語。
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