ファンタジー 唯一無二の存在 小説一覧
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落華祈雨
天界で一番の堕落者は誰かと問えば、誰もが武神・李華《リファ》の名を挙げる。
かつては戦勝と栄光を司る大神として、地上に千を超える神殿を持っていた。
しかし人間たちの身勝手な祈りに嫌気が差し、百年間、神殿に引きこもって酒と惰眠に明け暮れていた。
そんな李華の怠慢に堪忍袋の緒を切らした天帝は、彼から神力と不死性を奪い、人間界へ堕とすことに。
李華が天上へ戻るために課された試練は、三つ。
一つ、神の力を使わず、百人の命を救うこと。
一つ、嘘偽りのない、心からの祈りを捧げられること。
一つ、天へ還る日、別れを心から悲しみ、涙を流す人間をつくること。
「造作もないことだ」そう高を括っていた李華だったが、神力を失った彼は、空を飛ぶことも、火を起こすことも、傷を治すこともできない。
そんな李華が下界で最初に出会ったのは、山奥の廃神殿で一人暮らす十八歳の少年、藍雨《ランユー》だった。
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文字数 11,010
最終更新日 2026.08.01
登録日 2026.06.30
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銀月の魔法使いと、ただひとりの弟子
人と魔法の境界にある〈宵境の森〉には、千年を生きる大魔法使いシルヴェインが住んでいる。
月光のような銀髪と紫の瞳を持つ彼は、その素顔を見た者すべてを狂おしい恋慕へ陥れる、この世で最も美しい魔法使いだった。
彼の姿を見た者は、正気ではいられない。
男も女も、王も聖職者も、人ならざる妖精さえも、彼の素顔を見れば心を奪われる。
彼を手に入れようと争いが生まれ、彼に拒まれたものは絶望し、時には命さえ投げ出してしまう。
ゆえに、シルヴェインは銀糸のヴェールで顔を隠し、森の奥で孤独に生きていた。
ある冬の日、シルヴェインは王都の奴隷市場で、美しさゆえに家族も故郷も失った十歳の少年リュカと出会う。
誰もが心を奪われるシルヴェインの素顔を見ても、リュカだけは魅了されなかった。
リュカには、魔法や呪いに隠された本質を見抜く〈真貌の眼〉があったのだ。
シルヴェインは彼を、ただひとりの弟子として迎えることに。
不思議なものたちと暮らし、魔法にまつわる事件を解決するうち、孤独だった二人はかけがえのない存在となっていくのだが、リュカの眼に秘められた力を知った者たちが、リュカの眼を奪うために動き始めーー。
世界で最も美しい魔法使いと、ただひとりの弟子の師弟という言葉だけでは言い表せない絆の物語。
感想数 0
文字数 19,147
最終更新日 2026.09.27
登録日 2026.06.30
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