現代文学 感情の揺らぎ 小説一覧
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4件
1
風の届かない夜に
あの夜、
わたしの声は だれにも届かなかった。
からだは うごかなかった。
気持ちも、いえなかった。
ふれたのか、
ふれられたのか。
なにひとつ、はっきりしないまま――
わたしのなかにだけ のこった夜のこと。
これは、
さわられなかった記憶と、
ことばにならなかった感覚が、
いまも からだに息づいている、
そんな話。
感想数 0
文字数 1,050
最終更新日 2025.06.14
登録日 2025.06.14
2
わたしのなかにいる他人
そのよる、
わたしのなかには だれかがいた。
名前はなかった。
ふれたのかさえ わからない。
ただ、
からだが あたたかさを おぼえている。
そのひとは わたしだったのか、
それとも――
いまも わたしのなかに のこっている誰か。
語られなかった記憶と、
名をもたないぬくもりが、
ことばの外で ゆっくりと息をしている。
感想数 0
文字数 2,016
最終更新日 2025.06.14
登録日 2025.06.14
3
あなたがやさしかったから、わたしは傷ついた
ふたりの間には、
確かに触れ合いがあった。
それは暖かく優しく、
何もおかしなことはなかった。
それでも何故か....
この物語は、
ふれあいふたりのあいだには、
たしかに ふれあいがあった。
それは あたたかく、
やさしく、
何もおかしなことはなかった。
それでもなぜか....
この物語は、
触れ合いのあとに残された
あとの物語。
感想数 0
文字数 1,136
最終更新日 2025.06.14
登録日 2025.06.14
4
見られているのに、ふれられなかった
指は動いていなかった。
声も、音も、なかった。
それなのに、
わたしのからだの奥に なにかが沈んだ気がした。
あなたの目が、
わたしを “ふれたもの”として 記憶させていった。
見られているだけだったはずなのに。
これは、
語られなかった視線と、
ふれられなかった肌のあいだにのこる、
静かなエロスの記憶。
感想数 0
文字数 287
最終更新日 2025.06.14
登録日 2025.06.14
4件
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