現代文学 証拠はいらない 小説一覧
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件
1
夢を諦めたまま、生きてきた男がいた。
結婚し、家庭を持ち、会社員として真っ当に暮らしている。
不満があるわけでも、やり直したいわけでもない。
ただ――
「このままでいいのか」
それだけが、胸に残っていた。
探偵は、背中も押さない。
諦めろとも、戻れとも言わない。
証拠も、正解も、用意しないまま、
男がすでに持っている答えだけを、静かにすくい上げる。
夢は、叶わなくてもいい。
持ったまま、生きていれば。
それだけで、もう――証拠はいらない。
文字数 1,234
最終更新日 2026.01.21
登録日 2026.01.21
2
「会社に、辞めるって電話してほしいんです」
退職代行。
今どき、珍しくもない依頼だ。
代わりに電話することはできる。
形式上は、それで終わる。
だが、辞めるのは会社だけじゃない。
逃げたいものと、向き合いたくないものが残る。
正論も、説教も使わない。
背中も押さない。
確認するのは一つだけだ。
――それでも、辞めたいか。
これは退職の話じゃない。
自分の人生を、誰に任せるかの話だ。
文字数 771
最終更新日 2026.01.20
登録日 2026.01.20
3
「彼氏のふりをしてほしいんです」
相談に来たのは、
本当は別れたくないのに
「自分は釣り合わない」と身を引こうとする女だった。
探偵は、勝ちもしない。
証拠もいらない。
ただ、彼女を雑に扱わない男として隣に立つ。
その短い時間の中で、
彼女は気づく。
欲しかったのは、選ばれる証明じゃない。
自分を安売りしない覚悟だったと。
恋に正解はない。
だが、自分を負けにしない選択はある。
静かに終わる、一話完結ヒューマンドラマ。
文字数 746
最終更新日 2026.01.19
登録日 2026.01.19
3
件
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