歴史・時代 創作小説一覧

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 一九四四年。戦時中。まだ特別攻撃隊があらわれる前のこと。  海軍の航空隊がある基地に、須古銀次(すこぎんじ)という男がいた。その者は、身長が高く、白髪で、白鬼と呼ばれる。  彼が個室の部屋で書類に鉛筆を走らせていると、二人の男達がやって来た——憲兵だ。  彼らはその部屋に逃げ込んだ二人組を引き渡せと言う。詳しい事情を語らない憲兵達に、須古は口を開いた。 「それは、正義な(正しい)のか」  言い返された憲兵達は部屋を後にする。  すると、机下に隠れていた、彼杵(そのぎ)と馬見(うまみ)が出てきた。だが、須古はすぐに用事があるのか、彼らに「〝目を閉じ、耳を塞ぎ、決して口を開くな〟」と言って隠れるように促す。  須古が部屋を出て行ってすぐに憲兵達は戻ってきた。 ※当作品はフィクションです。 作中の登場人物、時代、事情、全てにおいて事実とは全く関係ありません。
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文字数 11,942 最終更新日 2020.10.27 登録日 2020.10.24
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