児童書大賞エントリー 小説一覧
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春霞
10代半ばの少年、皆川湖春は昔からとある神社の境内に咲く桜の樹を眺めるのが好きだった。
そして、そんなある日のこと――境内の隅にて静かに佇む桜の樹を感慨深く眺める湖春だったが、卒然そっと右肩に感触を覚える。驚き振り返ると、そこにいたのは淡い微笑で湖春を見つめる美少女で――
感想数 1
文字数 5,200
最終更新日 2026.07.29
登録日 2026.07.29
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【完結】マスカラ〼カラッポ〼ポーチ
私はある日、クラスメイトのコスメポーチを盗んだ。
その悪行が私の人生に太陽をくれるだなんて、これっぽっちも思わずに――。
💄2026/08/03全編修正しています。
*あらすじ(結末含む)*
メイクに興味があるものの、親の目を気にしてメイクできずにいた中学生の喜屋武マイコは、ある日、一晩借りるだけだから、と、コロンと落ちていたクラスメイトのポーチを盗んでしまう。
親が不在の間に盗んだポーチを使ってメイクをしてみるも上手くいかず、バレずに返す計画もまた失敗に終わったマイコは、ポーチの持ち主である久米ミサコに「顔を貸して」と言われて、罪滅ぼしのためにミサコの家へと行くことになった。
ミサコはポーチを盗ったことを少しも怒らず、メイクに興味があるんでしょ? とマイコの顔を彩っていく。もともとミサコはマイコのことを原石だと認識しており、だからメイクに興味を持っていることを知れ、実際にメイクをして、やはり原石だった、自分の直感は正しかったんだと喜んだ。
しかし、マイコの親はメイクを許さないだろうことを知るなり、クレンジングを用意し、罪人へからっぽのマスカラを渡すことにする。マイコがメイクすると宣言できるその日まで、無理にメイクをさせることはせず、けれどもメイクへの欲を膨らませるために、ブラシでまつ毛を撫でるふりをさせるためにだ。
マイコは宿題を真面目にこなした。今日も撫でたことを報告するために、ミサコの仲良しグループに混ざるなど、生活はどんどんと色を変えていく。
すっかりとメイクを楽しむクラスメイトと仲良くなった頃、マイコは親にメイク宣言をする覚悟を決め、仲良しグループの皆と共に彩った顔で帰宅。母に、いつもは隠していた心のすっぴんをさらけ出す。母は心底理解できてはいない様子だったが、条件付きでマイコの宣言を受け入れてくれた。
ポーチを盗んでがらりと変わった中学生活はあっという間に過ぎ、仲良しグループは進学と共にバラバラになる。けれど、メイクをきっかけに集まるのは変わらない。マイコは新たな居場所で原石を見つけると、少し前の自分と重ねながら、原石を彩りたいという欲を胸に、軽やかな一歩を踏み出した。
感想数 1
文字数 34,870
最終更新日 2026.08.03
登録日 2025.07.29
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