第3回きずな児童書大賞

第3回きずな児童書大賞

選考概要

全668作品が集まった第3回きずな児童書大賞。学園生活を舞台に友情や恋愛、成長といった作品から、心躍る冒険譚や大人も怖がるホラーまで、昨年以上に幅広いテーマの秀作が集まった。

一次選考を通過したのは36作品。その中で、大賞候補として「サファリ学園〜わたしのガーディアンはケモ耳男子!?〜」「アリアさんの幽閉教室」「パズル・ウォーズ 〜謎解きの街で、ご当主様始めます!?〜」「都市伝説中学校にようこそ!」の4作品が残った。
いずれも引きのある設定で、発想力豊かな物語だったが、編集部の評価が最も高く、しっかりとしたテーマ性でいわゆる「人怖(ひとこわ)」要素も印象的な「アリアさんの幽閉教室」を大賞とした。
次いでテーマ別賞として、獣人の学校を舞台とし、個性豊かなキャラクターたちとの友情、恋愛を描いた「サファリ学園〜わたしのガーディアンはケモ耳男子!?〜」を「学園恋愛賞」、各都市伝説を恐ろしく、時にハートフルに描いた「都市伝説中学校にようこそ!」を「サバイバル・ホラー賞」、会話の中で自然と繰り広げられる謎解きが印象的だった「パズル・ウォーズ 〜謎解きの街で、ご当主様始めます!?〜」を「謎解きユニーク賞」にそれぞれ選出した。その他、最終選考に残ったものの、惜しくも受賞に至らなかった作品を奨励賞とした。

「アリアさんの幽閉教室」は、アリアさんからの黒い招待状をきっかけに繰り広げられるホラー短編集。招待状を受け取ったら、必ず招待を受けないと向こうの世界に引きずり込まれてしまうという設定と、読み手が体験したかのような恐怖への没入感が評価された。

「サファリ学園〜わたしのガーディアンはケモ耳男子!?〜」は、獣人たちの学園に入学した主人公が、少年たちに守られながら、一緒に成長していく友情・恋愛譚。展開が早く、逆ハーレムものという設定でストーリーがきれいにまとめられていた。

「都市伝説中学校にようこそ!」は、学校に行きづらい主人公が都市伝説中学校に迷いこんでしまうというオリジナリティ溢れる作品。都市伝説にまつわる授業の中にメッセージ性を持たせ、温かさと怖さを持ち合わせたところが斬新だった。

「パズル・ウォーズ 〜謎解きの街で、ご当主様始めます!?〜」は、切れ者の双子の従兄弟たちと謎解きに挑戦しながら名家の当主になる物語。キャラクターたちの個性も立っており、読者にしっかりと謎を考えさせるところは満足感があった。

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応募総数 668作品 開催期間 2025年08月01日〜末日

編集部より

アリアさんから来る黒い招待状という設定に、冒頭からぐっと心を掴まれました。一つ一つのエピソードの完成度が高く、怪異と人間の怖さとのバランスが絶妙で、まさかの展開に驚かされました。アリアさんは不穏な空気をまといつつも、人間味のある描写もあり、そのギャップがとても魅力的に感じました。


編集部より

ポイント最上位作品として、”読者賞”に決定いたしました。異世界転生が決まった主人公が、転生後のために準備を始めるというストーリーに目新しさがあり、工夫が感じられました。農業を学ぶという意外性には驚きつつ笑いがこぼれました。


編集部より

「肉食のケモ耳優等生がガーディアンとして人間を守る」というアイデアが印象的な作品でした。ヒーローたちのキャラクターがしっかり作りこまれていて、特にラストのコハクの告白にはときめかされました。


編集部より

「都市伝説について学ぶ学校に閉じ込められる」という発想が非常にユニークでした。子どもたちが遭遇する数々の都市伝説は一見恐ろしくも見えますが、それらを優しい世界観で描き出していて、胸が温かくなりました。


編集部より

「謎解きの街」というキャッチーなコンセプトにバトル要素が取り入れられ、惹きつけられました。「がんばる」ことにトラウマを抱えていた主人公が、謎解きを通じて、人の役に立つことの素晴らしさを知っていく姿を応援したくなりました。

※受賞作については大賞ランキングの最終順位を追記しております。

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