第3回ライト文芸大賞終了

第3回ライト文芸大賞

選考概要

第2回を大きく上回る応募数となった今回は、何気ない日常を丁寧に切り取った物語や、青春の出会いと別れを描き切ったお話、仕事や部活動での人間関係を主軸としたものなど、幅広いテーマの作品が集まった。終始あたたかい雰囲気の物語が多い一方で、切ない感情や重い悩みを主題とした小説も目立った。

多数の応募の中から、編集部内で大賞候補作としたのは、「たっくんは疑問形~あなたと私の長い長い恋のお話~」「スパイスカレー洋燈堂 ~裏路地と兎と錆びた階段~」「咲夜。人の寿命が見える私と、来年までに死ぬ彼の話。」「おいしいふたり暮らし~今日もかたよりご飯をいただきます~」「たとえ空がくずれおちても」「好きなひとは ちがうひとの 生きる希望」「同じ星を目指して歩いてる」「ガールズ!ナイトデューティー」「ベビー・アレルギー」「この世界で僕だけが透明の色を知っている」「雨が乾くまで」「雪町フォトグラフ」「呪われ少女は不幸になりたい」の13作品。

これらの候補作の中で、編集部内で最も支持を集めた「おいしいふたり暮らし~今日もかたよりご飯をいただきます~」を大賞に選出した。さらに、テーマ別の賞として、透明人間のように周囲に認識されなくなっていく少女を救おうとする「この世界で僕だけが透明の色を知っている」を切ない別れ賞に、離島を舞台に繰り広げられる高校生の恋模様を描いた「好きなひとは ちがうひとの 生きる希望」を青春賞とした。また、最終選考に残ったものの、惜しくも受賞に至らなかった作品を奨励賞とした。

「おいしいふたり暮らし~今日もかたよりご飯をいただきます~」は、元料理人の主人公が、偏食家でズボラな恋人の食生活をwebカメラを通じて抜き打ちチェックする話。料理の描写が非常に丁寧で食欲をそそり、また、主人公と恋人の両方が好感を持てる人物造形をしている点も高く評価された。

「この世界で僕だけが透明の色を知っている」は、男子高校生の主人公が、突然周囲の人に認識されなくなってしまった幼なじみの少女を救うために奔走する物語。ヒロインである幼なじみが不安を抱えながらも明るく懸命に生き抜こうとする姿が印象的で、切なくも読後感のよい作品だった。

「好きなひとは ちがうひとの 生きる希望」は、幼い頃に主人公と結婚の約束をした幼なじみの少年が、余命僅かな少女を恋人として連れて帰ってくるというストーリー。主人公を始めとする各々のキャラクターの苦悩や心の揺らぎが繊細なタッチで描かれ、構成力の高さが窺えた。

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応募総数1,171作品 開催期間2020年05月01日〜末日

編集部より

彼女の食生活をオンラインで見守るというインパクトのある設定から丁寧に語られていく二人の等身大の物語に、一気に引き込まれました。料理の描写もとてもお上手で、頼子のズボラ飯の作り方やその後の食べている様子を読むだけでお腹が空くような、魅力的な作品だと感じます。


編集部より

ポイント最上位作品として、“読者賞”に決定いたしました。さっぱりした性格のヒロイン・響子と、浩一朗をはじめとした三人の男性キャラクターの気がおけない関係に引き込まれました。また、彼らが生み出す刺激的な恋愛模様も面白く、人気の高さにも頷けます。


編集部より

「透明病」を患ったヒロインがキラキラと消えていく描写が、とても美しく秀逸でした。主人公がヒロインの絵を描き続けることで、彼女を記憶に留められるというラストも素晴らしかったです。切なくもどこか爽やかな印象の作品でした。


編集部より

一つ一つのシーンから全体までよくまとまっていて、主人公の丁寧な心情描写に引き込まれました。幼馴染はもちろん、恋敵から徐々に打ち解けていく幼馴染の恋人や恋心をひた隠してずっと主人公を支えた幼馴染の弟など、周囲のキャラクターにも好感が持て読後感のよい作品でした。

※受賞作については大賞ランキングの最終順位を追記しております。

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