「殺生石」の検索結果
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「ジパングはカタイの東1500マイルに浮かぶ広大な島国だ。莫大な黄金を産出し、王の宮殿は金でできている」
マルコ・ポーロ著 東方見聞録より
西暦1689年日本。徳川泰平の江戸時代。東北を旅した漂泊の俳諧師、その名を松尾芭蕉。
後の世に奥の細道として知られる芭蕉の旅には、ある秘密が隠されていた。
江戸を出発して22日目の那須湯本。不自然な旅が続く。芭蕉は弟子の曾良を問い詰めた。
裏で糸を引いていたのは旧知の徳川光圀。光圀の狙いは奥州に隠された藤原の黄金と呼ばれるものであった。
与太話と一笑に付した芭蕉に那須の殺生石が静かに語りかける。
そして芭蕉は知る。黄金がもたらす力と、呪いを。
アテルイ、安倍貞任、奥州藤原、源義経。
繰り返されてきた奥州の悲劇。その影に存在した呪われし黄金。悲しき歴史に終止符を打つのは人か、鬼か。
これは山々が深き霧に沈む国(ニーベルング)の物語。
事実と虚構が織りなす一大スペクタクルロマン、ここに開幕!
文字数 33,284
最終更新日 2020.03.19
登録日 2020.01.30
原作 民話『九尾の狐』『那須の殺生石』
お断り《この物語はフィクションであり、実在の人物、団体とは一切合切、関わりありません。何卒、ご了承下さい》
文字数 16,830
最終更新日 2020.01.11
登録日 2019.12.20
昔話を用いて酔いどれ神使、邪な神と戦え。
王道をこよなく愛する人のための和風冒険譚。
その日殺生石は割れ、古の封印が解かれた。
殺生石伝説。
青年と白狐の大蛇退治の伝説は永い時を経て風化し、やがて九尾の狐を封印する物語へと変貌を遂げていた。
さらに人々が持っていた神への信仰さえその殆どが失われたことにより封印さえ風化し、ある日とうとう殺生石は割れてしまった。
幾百年もの間、殺生石に封印されていたのは九尾の狐ではなく【八つの頭、八つの尾を持つ恐ろしき怪物】であり、怪物は邪な企みとともに、自らを【神】と名乗った。
邪な神は平和を司る十二体【子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥】の神使を自らのイイナリとして泥酔させ、各地で怪奇現象を巻き起こし、人々の不安と恐怖を煽った。
全てはこの世を我が物にせん為。
平和な世を築きあげた神、宇迦之御魂神は十二体の神使の酔を醒ます為、邪な神を滅ぼす為に【狐、狸、猫】の神使を遣わせた。
しかし、失われた信仰では邪な神どころか同胞たちにも敵わない。
そんな時、神使や神の力【神気】を豊富に持った人間たちが僅かに存在し三体の神使は彼らと強力しながら、十二体の神使にちなんだ古き語りをもとに、酔明けまで戦い続ける。
「来い、カミノイイナリども……」
「慎太郎、準備は良いな?」
「うん、行こう稲荷!」
その身に羽織るは神之衣【神羽織】。
神の力に袖通すは【神通し】。
神使を纏いたその御身【神之装衣】なり。
酔いしれた同胞を古き語りで目覚めさせ、新たな信仰とともに失われた力を取り戻し、邪を祓い退け。
さあ、酔い醒ましだ。
文字数 12,167
最終更新日 2023.06.20
登録日 2023.06.20
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