11
件
ケイフォード男爵子息夫人のクラリッサは、用事で赴いた隣の領の町で偶然見てしまった。
自分の知らない男の子が「パパ」と呼び、その子を肩車する最愛の夫であるイライアスを――
すれ違いの日々で夫に会えず、クラリッサが悶々と過ごしていたある日、彼は肩車をしていた男の子と知らない女性を連れ屋敷に帰ってきた。
その女性――マルヴィナは、クラリッサに高らかに言い放つ。
自分のお腹の中には、イライアスとの赤ちゃんがいる、と――
その後、客間でお互いの家族を交えての話し合いの中、不意にクラリッサがきょとりと目を丸くさせ、夫に言った。
「あら、旦那さま。後ろで泣いている女性も、あなたの不貞のお相手ですか?」
……シンと静まり返る部屋。
イライアスの後ろに、女性なんて……いない。
その場にいた、イライアス以外の全員が思った。
夫の不貞という名の〝裏切り〟に、この女はついに心が壊れてしまったのだ、と――
※作者独自の世界観が入っています。
文字数 72,055
最終更新日 2026.08.02
登録日 2026.07.10
人形となった王妃に、王の後悔と懺悔は届かない
レンタル有り◆第18回恋愛小説大賞で【優秀賞】を戴きました。
ありがとうございました!
「どちらかが“過ち”を犯した場合、相手の伴侶に“人”を損なう程の神の『呪い』が下されよう――」
ファローダ王国の国王と王妃が事故で急逝し、急遽王太子であるリオーシュが王に即位する事となった。
まだ齢二十三の王を支える存在として早急に王妃を決める事となり、リオーシュは同い年のシルヴィス侯爵家の長女、エウロペアを指名する。
彼女はそれを承諾し、二人は若き王と王妃として助け合って支え合い、少しずつ絆を育んでいった。
そんなある日、エウロペアの妹のカトレーダが頻繁にリオーシュに会いに来るようになった。
仲睦まじい二人を遠目に眺め、心を痛めるエウロペア。
そして彼女は、リオーシュがカトレーダの肩を抱いて自分の部屋に入る姿を目撃してしまう。
神の『呪い』が発動し、エウロペアの中から、五感が、感情が、思考が次々と失われていく。
そして彼女は、動かぬ、物言わぬ“人形”となった――
※視点の切り替わりがあります。タイトルの後ろに◇は、??視点です。
※Rシーンがあるお話はタイトルの後ろに*を付けています。
文字数 134,050
最終更新日 2026.03.27
登録日 2025.01.26
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
文字数 103,760
最終更新日 2025.10.31
登録日 2025.10.11
幼い頃に母が男と家を出て行き、父や義母、使用人達に冷遇されていた侯爵家の娘、アーシェル・レイノルズは、その境遇に黙って耐えていた。
そんな彼女に、父が婚約者を決めてきた。相手は、格上の公爵家の子息で同い年のエイリック・オルティス。
彼はアーシェルに真摯に接し、そんな彼に彼女もすぐに惹かれていく。
二人の良好な関係が続いていたある日、アーシェル達が通う学園に一人の少女が編入してきた。
彼女の名はジェニー・パリッシュ。
学級委員のエイリックは、ジェニーに学園の事を教えている内に彼女と親密になっていく。
人目憚らず仲睦まじくする二人の姿に、日々心を痛めるアーシェル。
そんな時、アーシェルは突然吐血する。
町医者に診て貰った所、「あと二ヶ月持つかどうか」と余命宣告を受け、絶望が彼女の心を支配した。
アーシェルは決意する。
余命があと僅かならば、それまで好きに生きようと。
まず始めに、アーシェルはエイリックに『婚約解消』を申し出た。
ジェニーという愛する人が出来た彼は、その提案をすんなり受け入れると思っていたのに、彼から出た言葉は予想と全く違って――?
※作者独自の世界観です。「ん?」と思ったら、そういう世界観だと思ってやって下さい……。
文字数 103,824
最終更新日 2025.05.22
登録日 2025.04.29
「お前の噂を聞いたぞ。毎夜町に出て男を求め、毎回違う男と朝まで遊んでいるそうだな? その上糸目を付けず服や装飾品を買い漁り、多大な借金を背負っているとか……。そんな醜悪な女が俺の妻だとは非常に不愉快極まりない! 今後俺に話しかけるな! 俺に一切関与するな! 同じ空気を吸ってるだけでとんでもなく不快だ!」
【王命】で決められた婚姻をし、ハイド・ランジニカ伯爵とオリービア・フレイグラント子爵令嬢の初夜は、彼のその暴言で始まった。
そして、それに返したオリービアの一言は、
「あらあら、まぁ」
の六文字だった。
屋敷に住まわせている、ハイドの愛人と噂されるユーカリや、その取巻きの使用人達の嫌がらせもなんのその、オリービアは微笑みを絶やさず自分の道を突き進んでいく。
ユーカリだけを信じ心酔していたハイドだったが、オリービアが屋敷に来てから徐々に変化が表れ始めて……?
※作者独自の世界観満載です。
※R8年10月 全体的に修正しました。
ヤベー奴な伯爵を緩和しました。(作者比)
文字数 88,651
最終更新日 2024.11.01
登録日 2024.10.20
本日、サオシューア侯爵子息のグラッド様と結婚した私……リファレラは、『初夜』の現在、彼のスライディング土下座を受けております。
「すまない、僕は君を愛することはできない!」
話を聞くと、婚姻式の数日前に『初恋の人』と付き合い始めたとか。
えぇ、これはもう完璧完全な浮気ですね。
更に旦那様は、妻の私に「彼女との相談に乗ってくれないか」とお願いしてきて……
旦那様……
相談のお相手、思いっ切り間違っていませんか?
※基本は主人公の一人称ですが、三人称の文章にはタイトルの横に「◇」が付いています。
※R8.10 全体的に修正しました。
文字数 39,105
最終更新日 2024.06.07
登録日 2024.06.01
ロウバーツ侯爵家の娘であるイシェリアは、父の策略により、ウッドディアス王国のコザック王と政略結婚をした。
コザック王には結婚する前から愛妾メローニャがおり、彼は彼女にのめり込み国務を疎かにしていた。
そんな彼にイシェリアはやんわりと苦言を呈していたが、彼らに『洗脳魔法』にかけられ、コザックを一途に愛し、彼の言うことをなんでも聞くようになってしまう。
ある日、コザックはメローニャを正妻の王后にし、イシェリアを二番目の妻である王妃にすると宣言する。
その宣言を受け入れようとしたイシェリアの頭に怒声と激しい衝撃が響き――
「私、どうしてこんな浮気最低クズ野郎を好きになっていたんでしょうか?」
イシェリアは洗脳から目覚め、コザックから逃げることを決意する。
離縁に成功し、その関係で侯爵家から勘当された彼女は、晴れて自由の身に――
と思いきや、侯爵の依頼した暗殺者がイシェリアの前に現われて――
その上、イシェリアに異常な執着を見せるコザックが、逃げた彼女を捕まえる為に執拗に捜し始め……?
自由を求める元王妃イシェリアの『逃亡劇』の行方は――
・R8.9 全体的に修正しました。
文字数 74,960
最終更新日 2024.05.20
登録日 2024.05.05
森に捨てられた少女ユーティスは、騎士団の副団長であるゼノ・フォービドに保護され、親子として一つ屋根の下で過ごす内に、彼に対し禁断の想いを寄せていった。
ある日、ゼノと国の王女の婚約を知り、ユーティスは己の気持ちの区切りと彼の幸せの為、彼と離れ遠くの土地に行くことを決意する。
ゼノと王女の婚約発表パーティーが城で行われているその夜、ユーティスは彼にあてた置き手紙を書き、黙って家を出ようとするが――
――これは、禁断の愛を持ってしまい苦悩する娘と、彼女に異様な執着を見せる義父、そして二人のその後の物語。
※義父と娘の血は一切繋がっていませんが、苦手な方はご注意下さいませ。
※最後のお話にルート分岐があります。ハッピーエンドルートとメリーバッドエンドルート。
メリバルートは一番最後に載せますので、不快に感じた方はすぐに回れ右をお願いします。
※R8.8 全体的に修正しました。
文字数 80,231
最終更新日 2024.04.04
登録日 2024.02.16
私ことユーシア・ランブノーは、ランブノー男爵家が代々産まれ持つ回復魔法を持たずに産まれてきた為、長い間家族から虐げられて生きてきた。
ある日、姉のララーナに縁談の申込みが届く。
それは、一年間に四人もの縁談相手に逃げられたウルグレイン伯爵からだった。
案の定姉は嫌がり、矛先が私へと向く。
私が姉の代わりに、ウルグレイン伯爵の五人目の縁談相手となったのだ。
やっとこの地獄の家からオサラバできる……!
ルンルン気分でウルグレイン家に向かい、伯爵と初めましての顔合わせをした時、彼は不機嫌そうに言った。
「君を愛することはない。愛する気もない」
私はそれにとびきりの笑顔を乗せて答える。
「では逆に、私は全力で伯爵様を愛しますとも! 心の底から伯爵様に愛を貫きとおしますとも!」
美形な伯爵の顔がマヌケ面になり絶句されたけど気にしない。
さぁ、彼の為に始めましょうか!
※他投稿サイトの企画参加作品です。(テーマは『勇気』)
※R8.10 全体的に修正しました。
文字数 26,318
最終更新日 2024.02.01
登録日 2024.01.28
盗賊を生業としているフェリスティは、魔物退治のため強制的に別の国へと召喚されてしまう。
同じく召喚されてきた仲間達と魔物退治の旅に出た彼女は、この国の勇者キールヴァルトに恋心を抱くが、彼は国の王女と婚約していたため想いは胸の内に留めておいた。
フェリスティにとって最悪な旅が終わり、キールヴァルトと王女が盛大な結婚式を挙げる中、彼女は仲間達の罠にハマり、強制的に元の世界へと還されてしまう。
それから一年後、彼女はキールヴァルトによって再び召喚されてしまった。
しかも本来召喚するはずの〝聖女〟と間違えてしまったという。
「フザけんな! こんな国、一秒でもいたくない! 今すぐ元の世界へ還して!」
「それは出来ないんだ。もし逃げ出したら『お仕置き』するから」
「は?」
そんな彼の言葉を軽くとらえ、フェリスティは城からの逃走を試みる。
本当に、しかも予想外の『お仕置き』が待っているとは夢にも思わずに――
R8.8 タイトルを変更し、全体的に修正しました。
文字数 17,118
最終更新日 2023.12.15
登録日 2023.12.15
騎士のセリュシスは、聖女召喚時に誤って二人召喚され、〝ニセモノ聖女〟扱いされ牢獄に入れられた黒髪の女の世話役に任命されてしまい、毎晩彼女に着替えと晩ご飯を運ぶ羽目になってしまった。
最初は嫌々だったセリュシスだが、彼女の優しく素直な性格に触れ、薄暗く肌寒い牢獄の中で、次第に心を通わしていく。
ある日、彼女が兵士達に日々暴力を受けていることを知り、セリュシスは彼女にここから逃げようと提案する。
しかし彼女は微笑むと、静かに首を横に振って……
これは、月夜の牢獄から始まる、心に深い傷を負った独りぼっちのニセモノ聖女と、愛することを知らず生きてきた不愛嬌な騎士の、〝純愛〟と〝初めて〟の物語。
※R8.8 タイトルを変更し、全体的に修正しました。
文字数 17,971
最終更新日 2023.11.08
登録日 2023.11.04
11
件