銀の皇太子と漆黒の聖女と
生きる事ですら魔力を必要とする世界で、無魔力者として生を受けたウォーレン公爵家の娘、ミルリミナ。
魔力がない事で常に生死を彷徨う大病に侵され、病弱な体を持て余していた。
そんな無魔力者のミルリミナが、魔力至上主義国家として有名なフェリシアーナ皇国の皇太子ユーリシア=フェリシアーナの婚約者に選ばれてしまう。
だが顔合わせでミルリミナの良くない噂が本当のことだと知り、皇太子と不仲に。婚約破棄されるだろうと思っていたが、なぜかそのまま5年の歳月が流れついに婚姻の儀が執り行われることになった。
その婚姻の儀の最中、ミルリミナは皇太子を狙った矢の盾となり命を落とす。
ミルリミナの亡骸の前で、ウォーレン公爵から噂が真実と異なることを聞かされ、己の行いを悔いるユーリシア。
失意の中で厳かに行われたミルリミナの葬儀の最中、突然ミルリミナの亡骸が暖かな光に包まれた。そのままミルリミナの体の中に吸い込まれ、ミルリミナは息を吹き返す。
魔力が全くない空っぽの体に聖女リシテアの力が宿り、再び生を与えられたのだ。
息を吹き返したミルリミナのもとに足繁く通うユーリシア。
ミルリミナに次第に惹かれていくユーリシアだが、ミルリミナは嬉しく思う反面、皇太子の盾になって死んだことへの罪悪感と、聖女としての自分が必要なだけだと思い込む。
そんな中、皇太子の命を狙った反政府組織「リュシテア」と共に姿を消したミルリミナ。
それは、自身の中に宿った聖女からユーリシアを守るためだった────。
歴史を紐解く王室ハイファンタジー、開幕────。
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この作品は読み進めれば読み進めるほど、話にのめり込みます!!
最初だけ読んで『面白くない』と判断するのはもったいない!!とても綿密に描かれている設定や登場人物それぞれの内面?それらを余すことなく引き立ててくれる世界設定。これほど濃密なファンタジーを見るのは久しぶりです。
そしてこの作品の見所は何と言っても台詞回し!!台詞がとてもセンスがあって個人的に大好きです。これもやはり読み進めれば読み進めるほど、きらりと光る台詞が多くなります。
もうひとつの見所は反乱組織の頭領ユルングルでしょうか。私の推しです。彼を取り巻く状況が見ていてとても切ない。そして侍従であるダリウスとの関係がとてもいとおしい。体が極端に弱いユルングルにエールを送ります!!
頑張れ、ユルングル!!
ストーリーがとても考えられている、濃厚なファンタジーという感じです。
最初はありがちな令嬢ものかと思って読んでいましたが、恋愛要素だけではなく様々な要素がこのストーリーにはあります。特に皇太子ユーリシアと反乱組織のリーダー、ユルングルの関係の変化が、見どころの一つだと思っています。
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応援していますので、頑張ってください。
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