龍神村の幼馴染と僕

中学生の鹿野一角は、シングルマザーの母の入院に伴いおばの家がある山間部の龍神村に越してくる。

しかし同い年のいとこの北斗は思春期からか冷たく、居心地の悪さを感じて一人自転車で村を回ることにする。

小学校や田んぼ道を走りながら、幼いころ夏休みの間に訪れた記憶を思い起こす一角。

記憶では一角と北斗、さらにいつも遊んでいる女の子がいた。

最後に龍神神社を訪れた一角は、古びた神社で懐かしい声を聞く。

自身を「いっくん」と呼ぶ巫女服姿の少女の名はタツミ。彼女はかつての遊び相手であり、当時と同じ姿形で一角の前に現れた。

「いっくん、久しぶりだね!」

懐かしい思い出に浸りながら、昔と変わらず接するタツミと子供のように遊ぶ一角。


しかしその夜、いとこからある質問をされる。

「ねぇ一角、神域に行ってないよね?」

その一言から、一角は龍神村とタツミの違和感に触れることとなる。
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