出来損ないの符術士は恋をしません

 晶鏡国(しょうきょうこく)で最強と謳われる召喚士の名門・淵(えん)家。そこに生まれながら、一切の召喚能力を持たない彩香(さいか)は、「家の恥」として籍を抜かれ幼くして田舎に送られた。
 しかし、彩香は絶望しなかった。「獣を呼び出せないなら、紙に力を込めればいいじゃない!」と、養父の使う『符術』を受け継ぎ、田舎町で養父母と共に楽しく暮らしていた。
 十七歳になったある日、彼女の元を謎めいた美青年・瑛景(えいけい)が訪れる。彩香は自分が「妃の身代わり」として選ばれたことを知る。
 本来身代わりは王族の守護をする実家の淵家から出すのだが、淵家は拒み田舎から適当な子女を呼びよせているとのことだった。
 縁が切れたとはいえ実家の横暴な振る舞いに憤慨した彩香は、自らの意思で瑛景と共に皇都へと向かう。
「捨てられた場所へ戻るんじゃない。私の力を証明する場所に、私自身が行くのよ!」
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