シモキタ・フレンズ。
見合いの席から、振袖のまま逃げ出した令嬢・芦屋玲奈。
行くあてもなく飛び込んだ下北沢の喫茶店「喫茶ロンド」で、
彼女は同じ街に暮らす5人と出会う。
離婚したばかりで、文学の話になると誰も止められなくなる講師・桐生蒼真。
掃除と勝負事に人生を賭ける、完璧主義の料理人・小森美咲。
本音より先に皮肉が出てしまう、広告代理店勤務の神崎大和。
顔と食欲だけは一流の、売れない舞台役者・立花玲央。
生い立ちも作る歌詞も、少しだけピントがずれている
路上ミュージシャン・雨宮ひばり。
事件らしい事件は、実はあまり起きない。
仕事に悩み、恋に迷い、家族と衝突し、
それでもまた喫茶ロンドに集まってしまう6人の日常を、
下北沢という街の空気ごと切り取っていく連作短編シリーズ。
本多劇場の灯り、一番街の路地、下北線路街を抜ける夜風。
実在する街の手触りの中で、6人の「まだ大人になりきれない」
毎日が、少しずつ積み重なっていく。
一話は短く、読み切りで。
けれど積み重なった先に、彼らの人生はちゃんと動いていく。
これは、特別なことなど何も起きない街の片隅で、
それでも特別だったと、あとで気づくような物語。
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・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。