そばえに咲く傘のはな
大学一年目、一人暮らしにも慣れ始めた五月、晴れの朝。
大学に向かうまどかがみたのは傘を差した人。
林の中、青い傘に、よく見たら着物。昔からおかしなものをみる体質だったことをちょっと思い出してしまったまどかはその人の口が動いたのを見た。
「人の子。早く行きなさい、ここに居たら食われてしまうよ」
言い方に引っ掛かりを覚えるし、その人の言った意味は解らなかったけれど。怪しい雰囲気に戸惑いながらもまどかは自転車のペダルをぐっと踏み込んだ。
その日から、まどか日常はちょっとだけ不思議がプラスされてしまうことになって――。
※少しだけ暴力的な表現があります。(保険としてのR15です)
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