萬事処あやし亭
突然の火事で故郷である里山を失った鳥天狗の少年は、零と名乗る人鬼に拾われ「睦樹」という名を与えられる。名前も火事の時の記憶もない少年は零の住処『隠れ家』に身を置くことに。そこは行き場のない訳あり妖怪たちの住む場所。一風変わった萬事処『あやし亭』でもあった。妖狐の一葉、猫又の双実、化狸の参太、人魚の五浦、死ねない人の志念、正体不明の紫苑。一癖も二癖もある『あやし亭』の妖達と火事の真相と自分の記憶を解明すべく動き出す。どうやらこの件には、火事に遭った里山と隣接する芽吹村を再建すると名乗り出た札差・近江屋佐平次が関わっているようで―――。妖怪と人が交わる江戸、人の世で生きる妖が事件を解き明かす怪奇譚。
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