サヨナラの終わり
遠い遠い昔の話だ。携帯電話の欠片もスマホのスの字も無いころである。
愛媛から大阪の大学に進んだ小野寺浩一が、高校三年生のころから文通を始めた優里との何の打算も装飾も無い恋愛関係に陥った。そして世の中の恋愛の殆どが実らないように、ふたりの関係も結果的には終わってしまうのだが、別れ際にある一つの約束を交わした。
それは遥かなる約束であった。
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それは遥かなる約束であった。
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