黄昏は悲しき堕天使達のシュプール

『ほろ苦い青春と淡い初恋の思い出は・・
 黄昏色に染まる校庭で沈みゆく太陽と共に
 儚くも露と消えていく』

ある朝、
目を覚ますとそこは二十年前の世界だった。

小学校六年生に戻った俺を取り巻く
懐かしい顔ぶれ。

優しい先生。
いじめっ子のグループ。
クラスで一番美しい少女。
そして。
密かに想い続けていた初恋の少女。

この世界は嘘と欺瞞に満ちている。

愛を語るには幼過ぎる少女達と
愛を語るには汚れ過ぎた大人。

少女は天使の様な微笑みで嘘を吐き、
大人は平然と他人を騙す。

ある時、
俺は隣のクラスの一人の少女の名前を思い出した。

そしてそれは大きな謎と後悔を俺に残した。

夕日に少女の涙が落ちる時、
俺は彼女達の笑顔と
失われた真実を
取り戻すことができるのだろうか。
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