恋と眼鏡

私のご主人様である華族の祐典さまは、優しくて気さくな方だ。

前の屋敷を追い出されて死にそうになっていたところを、助けてくれたのは祐典さまだ。

それには感謝しているけれど、お菓子を勧めてきたり、一緒に食事をしたらいいとか言ったり。

使用人の私がそんなことなどできないと、そろそろわかってほしい。

――それに。

最近の私はどこかおかしい。
祐典さまの手がふれたりするだけで、心臓の鼓動が早くなる。

これっていったい、なんなんだろう……?
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