残り香
水城野乃花は煙草のにおいで目が覚めた。
自分は煙草を吸わないのになぜだろうと部屋の中を見渡すと、足下に男が座っている。
フードの付いた長い黒マントを纏う男は死神だと名乗った。
片思いの相手を事故で亡くし、自暴自棄になる野乃花と、彼女の元に現れた死神の、ある朝の話。
【短編】
自分は煙草を吸わないのになぜだろうと部屋の中を見渡すと、足下に男が座っている。
フードの付いた長い黒マントを纏う男は死神だと名乗った。
片思いの相手を事故で亡くし、自暴自棄になる野乃花と、彼女の元に現れた死神の、ある朝の話。
【短編】
あなたにおすすめの小説
嫌われたと思って離れたのに
ラム猫 私は、婚約者のカイルに嫌われたと思った。冷たくそっけなく、近づくたびに避けられる日々。
距離を置くことを選び、留学の準備も進めて心を落ち着かせようとするけれど——。
上手に騙してくださらなかった伯爵様へ
しきど アイルザート・ルテシオ伯爵は十七歳で家督を継いだ方だ。
文武両道、容姿端麗、人柄も良く領民の誰からも愛される方だった。そんな若き英雄の婚約者に選ばれたメリッサ・オードバーン子爵令嬢は、自身を果報者と信じて疑っていなかった。
彼が屋敷のメイドと関係を持っていると知る事になる、その時までは。
貴族に愛人がいる事など珍しくもない。そんな事は分かっているつもりだった。分かっていてそれでも、許せなかった。
メリッサにとってアイルザートは、本心から愛した人だったから。
私はもう、別の方の腕の中です
有賀冬馬自分の食事を抜き、内職で指を傷だらけにしながら、婚約者ケビンの夢を応援してきたニーナ。だが、成功を手にした彼から返ってきたのは、感謝ではなくあまりに冷酷な裏切りだった。家族からも見放され、絶望の泥濘に沈む彼女の前に現れたのは、かつて命を救った「名もなき騎士」……今や最強の権力者となったアーサーだった。
「私を捨ててくれてありがとう。おかげで私は、本物の愛を知りました」
後悔に狂う元婚約者を余所に、ニーナは騎士団長からの過保護なまでの溺愛に包まれていく。