『チート作家の異世界執筆録 〜今日も原稿と畑で世界を綴る〜』

 ラノベ作家志望で連日徹夜で賞レースに出す為の原稿を書いていた40代の茶川龍介。
 ある日三徹して原稿を書き上げた時、ラノベ神が現れ異世界に転移することに。
 そして彼が手にしたのは「書いたことが現実になる」というチートすぎる《執筆》の力。
「もう戦いとか冒険とか、そういうのはごめんだ。今度こそ、のんびりスローライフを満喫するんだ……!」

 そう決意したリュウは、森のログハウスを拠点に畑を耕し、味噌や醤油、おにぎりに練り物、そして日本酒まで作り出してしまう。
 食と暮らしを整えた“筆の家”は、いつしか王都でも話題の場所となり、かわいい猫獣人のルナや、魔導学者のエルド、エルフのティア、芋を愛しすぎる元魔王マオ、大天使セラフィエルまで、さまざまな人々が集う賑やかな拠点へと変貌していく。

 だがその人気が、王都や獣王国、天使族の封印騒動、果ては国家間の政治問題を巻き起こしていくとは、本人はまだ知る由もなかった――。

 求めていたはずのスローライフはどこへやら。
 増え続ける仲間たちと、どんどん規模が膨らむ商売と騒動。
 チート能力を活かして“異世界を日本化”させながら、リュウの毎日はますます忙しく、賑やかに――。

 これは、“戦わずに世界を変える”をモットーに、筆一本で異世界を渡り歩く男の、のんびり(予定)異世界ライフである!
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