魔王に転生した私とアサシンに転職した親友のご都合主義な人生が儘ならない!―It's_not_World's_end―
ある日の夕方。
誰もいなくなった放課後の体育館で私は趣味のボルダリングを満喫していた。
「勝手に使っちゃダメなんだよ? それにマットも敷かないで危ないよ。もう帰ろう? 明日もテストなんだよ?」
無断で学校の、それも所属していない部活の施設を使う私を諭す親友。
それを無視してテスト勉強で溜まったイライラを発散すべく、がむしゃらに凹凸を登る私。
イライラに任せ、普段はしないような無茶なランジーージャンプして次のホールドへと移るーーをした瞬間。
私は落下した。
目が覚めるとそこは異世界。
魔属の王族として新たな生を受けた私は、恵まれた才と恵まれた境遇ですくすくと育ち、もはやご都合主義と言うしかない日々を送っていた。
誰もが見蕩れる美貌。
誰をも凌駕する才能。
誰もが私にかしずき持て囃した。
この世界は私を中心に回っているーー。
ある日の夕方。
私が通う高校の体育館にあるボルダリング用の凸凹とした壁を登る私の親友。
テスト勉強でストレスが限界を越えてしまったらしく、私の再三の忠告に耳を貸す気配は無い。
「ーーちゃんはホント自由だなぁ。何でも出来て、ズルいよ。私もそんな風に生きてみたいょ……」
私が小声で呟いた時、彼女は体を上下に強く振り次の石へと手を伸ばし跳んだ。
「あっ……」
彼女はマットが敷かれていない体育館の床に頭から落下した。
それから私の生活は一変した。
私の周りには私を罵倒し蔑む同級生と、彼女の死の責任を問い彼女を止めきれなかった私を糾弾する大人達。
私に居場所は無かった。
この世界には私の居場所は何処にも無い。
私は、彼女を恨み、そして屋上から飛び降りた。
目が覚めるとそこは知らない世界。
私のことを誰も知らない世界。
私のことを誰も責めない世界。
私は、希望に溢れた第二の人生を歩み始める。
筈だった。
「「ーーなのに、どうしてこうも儘ならないの……?」」
魔属王家に生まれた少女。
人属平民に生まれた少女。
二人が転生したのは、魔属と人属が永きに渡り戦争を続ける世界だった。
違う種族。違う境遇。違う文化。
全く異なる環境で生まれ育った二人は、運命に導かれ再び出会う。
私と、彼女の、異世界交友録。
※現在書き直し中。
現行の箇所も加筆修正行っております。
新規作品として投稿しますので、その際は近況報告にてお知らせします。
宜しくお願いします。
誰もいなくなった放課後の体育館で私は趣味のボルダリングを満喫していた。
「勝手に使っちゃダメなんだよ? それにマットも敷かないで危ないよ。もう帰ろう? 明日もテストなんだよ?」
無断で学校の、それも所属していない部活の施設を使う私を諭す親友。
それを無視してテスト勉強で溜まったイライラを発散すべく、がむしゃらに凹凸を登る私。
イライラに任せ、普段はしないような無茶なランジーージャンプして次のホールドへと移るーーをした瞬間。
私は落下した。
目が覚めるとそこは異世界。
魔属の王族として新たな生を受けた私は、恵まれた才と恵まれた境遇ですくすくと育ち、もはやご都合主義と言うしかない日々を送っていた。
誰もが見蕩れる美貌。
誰をも凌駕する才能。
誰もが私にかしずき持て囃した。
この世界は私を中心に回っているーー。
ある日の夕方。
私が通う高校の体育館にあるボルダリング用の凸凹とした壁を登る私の親友。
テスト勉強でストレスが限界を越えてしまったらしく、私の再三の忠告に耳を貸す気配は無い。
「ーーちゃんはホント自由だなぁ。何でも出来て、ズルいよ。私もそんな風に生きてみたいょ……」
私が小声で呟いた時、彼女は体を上下に強く振り次の石へと手を伸ばし跳んだ。
「あっ……」
彼女はマットが敷かれていない体育館の床に頭から落下した。
それから私の生活は一変した。
私の周りには私を罵倒し蔑む同級生と、彼女の死の責任を問い彼女を止めきれなかった私を糾弾する大人達。
私に居場所は無かった。
この世界には私の居場所は何処にも無い。
私は、彼女を恨み、そして屋上から飛び降りた。
目が覚めるとそこは知らない世界。
私のことを誰も知らない世界。
私のことを誰も責めない世界。
私は、希望に溢れた第二の人生を歩み始める。
筈だった。
「「ーーなのに、どうしてこうも儘ならないの……?」」
魔属王家に生まれた少女。
人属平民に生まれた少女。
二人が転生したのは、魔属と人属が永きに渡り戦争を続ける世界だった。
違う種族。違う境遇。違う文化。
全く異なる環境で生まれ育った二人は、運命に導かれ再び出会う。
私と、彼女の、異世界交友録。
※現在書き直し中。
現行の箇所も加筆修正行っております。
新規作品として投稿しますので、その際は近況報告にてお知らせします。
宜しくお願いします。
【プロローグ】
一章【呉 理嘉】
二章【日々和 幸】
あなたにおすすめの小説
公女様は愛されたいと願うのやめました。~態度を変えた途端、家族が溺愛してくるのはなぜですか?~
谷 優
恋愛
公爵家の末娘として生まれた幼いティアナ。
お屋敷で働いている使用人に虐げられ『公爵家の汚点』と呼ばれる始末。
お父様やお兄様は私に関心がないみたい。
ただ、愛されたいと願った。
そんな中、夢の中の本を読むと自分の正体が明らかに。
◆恋愛要素は前半はありませんが、後半になるにつれて発展していきますのでご了承ください。
婚約破棄された令嬢が記憶を消され、それを望んだ王子は後悔することになりました
kieiku
恋愛
「では、記憶消去の魔法を執行します」
王子に婚約破棄された公爵令嬢は、王子妃教育の知識を消し去るため、10歳以降の記憶を奪われることになった。そして記憶を失い、退行した令嬢の言葉が王子を後悔に突き落とす。
【完結】仲の良かったはずの婚約者に一年無視され続け、婚約解消を決意しましたが
ゆらゆらぎ
恋愛
エルヴィラ・ランヴァルドは第二王子アランの幼い頃からの婚約者である。仲睦まじいと評判だったふたりは、今では社交界でも有名な冷えきった仲となっていた。
定例であるはずの茶会もなく、婚約者の義務であるはずのファーストダンスも踊らない
そんな日々が一年と続いたエルヴィラは遂に解消を決意するが──
そんなに義妹が大事なら、番は解消してあげます。さようなら。
雪葉
恋愛
貧しい子爵家の娘であるセルマは、ある日突然王国の使者から「あなたは我が国の竜人の番だ」と宣言され、竜人族の住まう国、ズーグへと連れて行かれることになる。しかし、連れて行かれた先でのセルマの扱いは散々なものだった。番であるはずのウィルフレッドには既に好きな相手がおり、終始冷たい態度を取られるのだ。セルマはそれでも頑張って彼と仲良くなろうとしたが、何もかもを否定されて終わってしまった。
その内、セルマはウィルフレッドとの番解消を考えるようになる。しかし、「竜人族からしか番関係は解消できない」と言われ、また絶望の中に叩き落とされそうになったその時──、セルマの前に、一人の手が差し伸べられるのであった。
*相手を大事にしなければ、そりゃあ見捨てられてもしょうがないよね。っていう当然の話。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
悪役令嬢の父は売られた喧嘩は徹底的に買うことにした
まるまる⭐️
ファンタジー
【第5回ファンタジーカップにおきまして痛快大逆転賞を頂戴いたしました。応援頂き、本当にありがとうございました】「アルテミス! 其方の様な性根の腐った女はこの私に相応しくない!! よって其方との婚約は、今、この場を持って破棄する!!」
王立学園の卒業生達を祝うための祝賀パーティー。娘の晴れ姿を1目見ようと久しぶりに王都に赴いたワシは、公衆の面前で王太子に婚約破棄される愛する娘の姿を見て愕然とした。
大事な娘を守ろうと飛び出したワシは、王太子と対峙するうちに、この婚約破棄の裏に隠れた黒幕の存在に気が付く。
おのれ。ワシの可愛いアルテミスちゃんの今までの血の滲む様な努力を台無しにしおって……。
ワシの怒りに火がついた。
ところが反撃しようとその黒幕を探るうち、その奥には陰謀と更なる黒幕の存在が……。
乗り掛かった船。ここでやめては男が廃る。売られた喧嘩は徹底的に買おうではないか!!
※※ ファンタジーカップ、折角のお祭りです。遅ればせながら参加してみます。
小さな貴族は色々最強!?
谷 優
ファンタジー
神様の手違いによって、別の世界の人間として生まれた清水 尊。
本来存在しない世界の異物を排除しようと見えざる者の手が働き、不運にも9歳という若さで息を引き取った。
神様はお詫びとして、記憶を持ったままの転生、そして加護を授けることを約束した。
その結果、異世界の貴族、侯爵家ウィリアム・ヴェスターとして生まれ変ることに。
転生先は優しい両親と、ちょっぴり愛の強い兄のいるとっても幸せな家庭であった。
魔法属性検査の日、ウィリアムは自分の属性に驚愕して__。
ウィリアムは、もふもふな友達と共に神様から貰った加護で皆を癒していく。
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――