茨の靴のシンデレラ~虚偽の告発で復讐した私は、処刑台に送られる~

彼は私の「身体」だけを愛し、私は彼の「権力」だけを愛した。

私たちは誰も、誰のことも愛してはいなかった。
――あの冷たい断頭台の刃が、落ちるその瞬間までは。

【あらすじ】
平民出身のコレットは、元夫であるギルバート伯爵から、息の詰まるような日常的抑圧を受けていた。

彼女をその地獄から救い出したのは、冷徹な皇太子レイナルド。
新しい宮廷の檻の中、昼は美しい装飾品として、夜は都合のいい夜伽の相手として消費される日々。

心を麻痺させて従っていたある夜、元夫の名を聞いた瞬間――
コレットの口から何気ない『嘘』が滑り出る。

「あの男は日頃から、謀反を起こして国王になると息巻いておりました」

数日後、伯爵家は一族郎党皆殺しとなった。

恐怖はいつしか、ゾクゾクとするような甘美な全能感へと変わる。
国家の絶対権力を、私の舌先一つでコントロールできる——。

嘘のナイフを振りかざし、目障りな貴族を闇に葬るコレット。
だが、彼女はまだ気づいていなかった。

冷酷な皇太子が、すでにその美しい愛妾の裏側に、鋭い牙を剥き始めていたことに。

これは、茨の靴を履かされたシンデレラが、狂おしい権力の蜜に溺れ、断頭台へと駆け抜けていく、因果応報のダークファンタジー。
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