転生した悪役令嬢ですが、悪事で残業ばかりしていたら、王子が定時で終われとルールを定めてきます
深夜2時。悪役令嬢の私が学園の薔薇を掘り返していたら、婚約者の王太子殿下が鐘を鳴らした。
「本日の悪事、終業。以後は9時から17時までとする」
前世は残業で死んだ。今世は乙女ゲームの悪役令嬢、ロザリンド・ウィンズロウ。断罪されれば辺境へ追放——つまり退職なので、深夜も早朝も休日も悪事に励んでいる。下手なので全部感謝されるけれど、それはそれ。
殿下は悪事をやめろとは言わない。時間だけを切る。
王印つきの勤務規定。手のひらに載る真鍮の鐘。日付と時刻まで書き込まれた台帳。そして、まだ一枚も承認されない残業申請書。
夏至の夜会まで、あと90日。その日に断罪されれば、私は正式に、円満に辞められる。
「殿下。夏至の夜会で、私を断罪してください」
「却下」
「……いま却下っておっしゃいました?」
「退職には、上司の承認が要る」
そんな条文、聞いていない。第5条は今朝、国の印をもう一度押して足されたらしい。
私は退職したい。殿下は定時後に何をしたいのか、まだ言わない。
※本作は「小説家になろう」「カクヨム」にも掲載しています。
「本日の悪事、終業。以後は9時から17時までとする」
前世は残業で死んだ。今世は乙女ゲームの悪役令嬢、ロザリンド・ウィンズロウ。断罪されれば辺境へ追放——つまり退職なので、深夜も早朝も休日も悪事に励んでいる。下手なので全部感謝されるけれど、それはそれ。
殿下は悪事をやめろとは言わない。時間だけを切る。
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夏至の夜会まで、あと90日。その日に断罪されれば、私は正式に、円満に辞められる。
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「却下」
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※本作は「小説家になろう」「カクヨム」にも掲載しています。
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