【BL】初春や 桜吹雪の 十三夜 俺と契りて 妻になれっ!
※R18※ご神託で国を動かす神子様の、日々の『お勤め』とは…。一般リーマン×神子様!
僕の名前は、四つあった。
家人(けにん)は僕の事を『よび様』と呼ぶ。
でもお勤めの最初には『皇城充樹(すめらぎみつき)』と名乗る。
参拝者様は僕を『神子様(みこさま)』と呼ぶ。
父である先代だけが、僕の事を『珠樹(たまき)』と呼んだ。
物心ついた時にはすでにそうだったから、僕にはそれが当たり前だった。
僕にしか出来ない神聖な『お勤め』をこなし、ご神託を占い、四角い木の格子のある部屋で僕は俗世の穢れから『守られて』いた。
生まれて二十年間、変わらなかった世界は、だけど二十歳の誕生日に一変した。
政臣(まさおみ)さんという男性と娶せられる事になり、秘密の多い関係が始まった。
初めて屋敷の外に出て、初めて自動車に乗って、初めて動物園でぱんだの赤ちゃんを見て。
政臣さんの涼しげな奥二重が僕に微笑むのを見ると、何だか足元がふわふわする。
それは確かに、新聞連載の物語で読んだ事のある、『初恋』という心地のような気がするのだった。
僕の名前は、四つあった。
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