忘れられたJ28、色とりどりの傷痕
――目が覚めると、記憶と感情を失っていた。
見知らぬ場所で目覚めた記憶喪失の青年・怜は、同じくその場所で目覚めたという青年・恒輔と怜の飼い猫だというニャー太と出会う。人気のない住宅街に本来の現実とは矛盾した世界。ここが自分たちのいた世界とは違うことに気づいた彼らは、迷い込んだ世界からの脱出を目指すことになる。
その世界でいろんな仲間に出会い、迷って、傷つけて、そしてまた手を取り合って。そうして彼らの心に触れていくうちに、記憶も感情もいらないと思っていた怜に変化が訪れる。
迷い込んだ世界の正体とは、彼らが本当に失ったものは何か。これは、「記憶」を巡る、ただ一度の夏の出来事を綴った物語。
――寂しいから、生きる。
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