スナイパー令嬢戦記〜お母様からもらった"ボルトアクションライフル"が普通のマスケットの倍以上の射程があるんですけど〜
アルミナ王国とディクトシス帝国の間では、たびたび戦争が起こる。
前回の戦争ではオリーブオイルの栽培地を欲した帝国がアルミナ王国へと戦争を仕掛けた。
一時はアルミナ王国の一部地域を掌握した帝国であったが、王国側のなりふり構わぬ反撃により戦線は膠着し、一部国境線未確定地域を残して停戦した。
そして20年あまりの時が過ぎた今、皇帝マーダ・マトモアの崩御による帝国の皇位継承権争いから、手柄を欲した時の第二皇子イビリ・ターオス・ディクトシスは軍勢を率いてアルミナ王国への宣戦布告を行った。
砂糖戦争と後に呼ばれるこの戦争において、両国に恐怖を植え付けた一人の令嬢がいる。
彼女の名はミリア・タリム
子爵令嬢である彼女に戦後ついた異名は「狙撃令嬢」
542人の帝国将兵を死傷させた狙撃の天才
そして戦中は、帝国からは死神と恐れられた存在。
このお話は、ミリア・タリムとそのお付きのメイド、ルーナの戦いの記録である。
他サイトに掲載したものと同じ内容となります。
タリム復興記を先に読んでこちらを読みました。
同じ世界、登場人物も被るのに、毛色が全く違ってそれぞれとても楽しませていただきました。
ミリアのスコア542人は、やはり伝説のスナイパー、シモ・ヘイヘへのオマージュでしょうか。
スナイパーの伝説は、戦争に対するプロパガンダの創作もあるのかもしれませんが、ドラマティックなエピソードも多く、不謹慎ですが胸熱なものが沢山ありますね。
作中ちょっと気になったのは、ジェラルドが戦時、作戦の為の顔合わせという場なのにあえて婚約者を伴ったところ。
ジェラルドにはかつてミリアと婚約の話があった辺りに、ミリアによって婚約は成りませんでしたが、何か心情的に彼なりの思いがあったのかな、と深読みしたのですが。
特にその後触れられる事も無く、気になりつつ話が完結したので、妄想と想像が総動員ですが、これはまんまと作者さんの罠にハマったのかな。
家の為にも、その後ミリアもきっと結婚はしたはずですが、どんな人ならこの英雄の婿になれたのか…とてもその後周辺の諸々が気になる作品でした。所謂読者の想像の余地ってやつですね。
あ、あと、本作に直接関係は無いのですが、先のタリム復興記の中で、最終話の一話前の話、ミリア視点では弟が生まれたとあったのですが、あれは妹の間違いですか?
前作を読んで気になっていたのですが、あちらの最終話は妹はいるようだったので、陞爵の件や話の流れで多少矛盾は出ますが、ミシェルが「次は男の子がいいわよね?」とも言ってたので、女、女、男の姉弟なのかなと思ったんですが。
面白かったです!
ミリア嬢とルーナさん主従コンビが厳しい環境下でもしぶとく前向きで、とにかく歩いて生き延びる、よい兵士(猟兵)でした。
……もしかしたらお母様は転生者なのかな?と思うくらい軍事技術、ドクトリンを転換させてしまいましたね。
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