ヘテロクロミアの魔眼騎士
婚約者の不貞現場を押えた子爵令嬢のセシルは、二度と家には帰らない決意で飛び出した。
不貞の事実は前々から掴んでおり、計画通りに家を出たセシルは、安宿に泊まる。宿泊の交渉をしていると、背後から眼帯をつけた男に声をかけられる。男も宿を探していた。
宿には二人部屋しか空きがないという。仕方なく、二人は同室で泊まることにした。
眼帯の男は、セシルを男だと勘違いしており、旅人に扮したフード付きのコートを脱ぐと女が出てきて大いに驚く。
気にせず寝た翌朝、セシルは早々に宿をたつ。
王太子殿下が住まう御所は一年前から呪詛の霧に狙われていた。セシルはその霧を払う魔眼を持つ。太子が住まう御所を包む霧を一掃し、朝一番の仕事を終えた。
その日は前線で活躍した猛者が新任の近衛騎士副団長がやってくる予定であり、急いで近衛騎士団長の執務室へと向かう途中で、偶然、昨夜、宿を共にした男とぶつかってしまう。
彼こそが、新任の近衛騎士副団長。近衛騎士団長の弟であり、名をデュレクという。
恵まれない家で育った二人の振れ合いと王太子を狙う一件を追う物語。
褐色と紅の瞳を持つ光彩異常症(ヘテロクロミア)の男性騎士×菫色の瞳の女性騎士。
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