【完結】不死の魔王の殺し方
魔王。それは、『異形を生み出す』という人智を超えた権能を持つ存在。
不死とも呼ばれたそんな魔王は、三人の英雄によって倒された。
三人の英雄。内の一人──封魔のヴェルテ。
彼は魔王討伐後、故郷近辺の森林にある親友の墓参りへ赴いていた。
そこで、英雄である彼の運命を狂わす出会いを果たす。
墓標として建てていた石碑に纏わり付く得体の知れない影。
それは、肉塊にただ目玉と不揃いな口をつけただけのような見た目をしていた。
数々の異形を倒したヴェルテですら初めて見るその悍ましい異形は、明らかに何もできない低級のものだった。
彼は親友の墓を汚すその異形を一閃しようとした。──が、異形は魔法を極めたはずの彼が絶句するような、想像を超えた魔法を行使する。
入れ替わり。
それは、肉体を奪い魂を交換するという馬鹿げた魔法。
ヴェルテはその魔法と異形の存在について、一つの可能性を思い出した。
自分以外の他の二人の英雄。
彼らが研究していた禁忌の古代魔法に近しいものがあった。
こんな異常事態を招いたのは、異常者としか思えないあの二人による謀りと見て間違いない。
肉体を奪われ低級異形に身を堕とされたヴェルテは、踵を返す自分自身だった背中を見上げて誓う。
この姿で生き残り必ずあの肉体を取り戻す。
そして、なんとしてでも自分をこの状況へと陥れた二人の英雄を見つけ出し、殺す。
冒涜の錬金術師──ディラ=フェルディア。
傀儡の考古学者──シシリア=デンフォード。
もはや英雄でなくなったヴェルテの殺意の渦はこの二人に向けられた。
──が、彼は知らなかった。
英雄たちの思惑と、ヴェルテに与えられた試練の真実を。
不死とも呼ばれたそんな魔王は、三人の英雄によって倒された。
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それは、肉塊にただ目玉と不揃いな口をつけただけのような見た目をしていた。
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彼は親友の墓を汚すその異形を一閃しようとした。──が、異形は魔法を極めたはずの彼が絶句するような、想像を超えた魔法を行使する。
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それは、肉体を奪い魂を交換するという馬鹿げた魔法。
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こんな異常事態を招いたのは、異常者としか思えないあの二人による謀りと見て間違いない。
肉体を奪われ低級異形に身を堕とされたヴェルテは、踵を返す自分自身だった背中を見上げて誓う。
この姿で生き残り必ずあの肉体を取り戻す。
そして、なんとしてでも自分をこの状況へと陥れた二人の英雄を見つけ出し、殺す。
冒涜の錬金術師──ディラ=フェルディア。
傀儡の考古学者──シシリア=デンフォード。
もはや英雄でなくなったヴェルテの殺意の渦はこの二人に向けられた。
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