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第三章
19当然の報い
しおりを挟む一か月後、サステナブル親子は破産した。
果物園は荒れてしまい、他の農地も借金取に奪われ村にもいられなくなり親子がどうなったかは誰も知らなかった。
家畜も家も失いながら二人は多額の借金をしており踏み倒した事で夜逃げしたと噂が流れていた。
「自ら自滅したのね。愚かな」
「夜逃げなんて馬鹿な事を」
借金を背負いながらも地道に借金を返していればこれ以上酷くなることはなかったのだが。
「法律上では借金を返せない場合は救済処置がありましたのに」
「だが、借金を踏み倒し、法律を破れば国の法は守ってくれないな。これで犯罪者だ」
「ええ」
エンゼル王国でも借金を背負った農家でも正当な手続きを取れば弁護士を立てて借金返済を肩代わりした後に決められた仕事を割り振られれて返済する制度がある。
無理のない返済処置を取ってくれるのだが、自分から借金の返済を拒んだ場合は該当しないのだ。
「聞けばセリアの名義で借金をしていたらしいな」
これ以上聞くに堪えなかった。
「まぁ、既に離婚が成立しているので関わる事は許しません。手続きは?」
「ああ、問題ない」
既にエンゼル王国にて地位を得ているリタとセリアが今後元夫と会う事はない。
偶然が重なり再会しても既に地位を得ている二人と罪人となったのだから。
「馬鹿共はそのまま放置して本丸は」
「ライアンだな?」
「既に放置しておいてもいいのですが、調子に乗り過ぎたのです既に弁護士を向かわせてありますわ」
既に借金を背負って居る状態で今回代理人を立ててこんな手段に出ることができたのは背後に誰かがいる。
後ろで指示して、資金援助をしたり。
闇商会やギルドを動かせる程の人間が手助けをしていたに過ぎないのだから。
「まずはライアンを潰します」
「その後は?背後にいる人間を潰します」
「何時になく好戦的だな」
カナリアは好戦的な性格ではなかった。
勝てない勝負はしない主義だし、無意味な争いはしないのだが。
「喧嘩を売られたんです。しかも最悪な形で」
「そうか」
「ですからライアンは勿論、関わった人間は徹底的に潰しますわ。勿論法的手段を取ってね?」
相手は没落した貴族。
こちらは王族で資産家とくれば勝ち目はないのは明白だったが、社会的地位を奪うだけではカナリアの怒りが収まらなかった。
「そうですわ。どうせならもっと愉快な方法で自滅させましょうか」
「カナリア、また新しい金儲けか」
「ええ。効率的に追い込んで尚且つこちら側も利益がでるように」
常に利益を追求するカナリアは、復讐の為に無駄にお金を使わず利益を出す方法を考えた。
その内容とは――
「何よこれ!悪役妻ライリーって!」
「母上、落ち着いてください」
「ありえないわ!」
今回の騒ぎを歌劇にして上演したのだった。
勿論名前は変えているが、知る人が見れば誰がモデルか解るように上演され、ライアンのプライドをこれ以上無い程傷つけられたのだった。
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